シュウの思い出
 
   
 
 
     
   
 
2012年9月9日 午前5時15分  モトコランドは朝焼けが綺麗だった 
 

 
 
 
 
 

犬種:アラスカン・マラミュート 性別:オス 父:アメリカCH 母:インターナショナルCH直子

呼び名:シュウ(血統書名:ダグラス)

                                                                                              1999年1月5日生まれ

 
   
 

2012年9月9日 没

 
 

13歳8ヶ月と大型犬としては長命の寿命を全うし、大好きな家族やスタッフの暖かい声と涙に見送られて天国へと旅立ちました。

 
     

周りの自然環境に恵まれて、子供の頃から野山を駆け廻り、鳥や昆虫、ヘビや鹿を追いかける毎日を送り

一般の愛犬とは違った、本来動物が持っていたのではないだろうかと思える野性味を持つ子になりました。

太い首、厚い胸そして精悍な目。卓越した運動能力。飼い主に従順で、幾つになっても子供のような甘えん坊。

プライドが高く、縄張り意識が強く、頑固で我がまま。

すっかり飼い主に似た性格となってしまったが、そんなシュウが大好きな飼い主だったのが幸いだったよね。

     
   

お母さんがお腹を痛めて生んだ訳ではないけれど、我が子供のように可愛かった。

子供の頃から、朝夕のゴハンをあげる役だったから、その時間になると大きな身体を左右に振って

催促をする子だったね。

ヘビにかまれたり、蜂に刺されたり、わき腹に裂傷を負ったり・・・・・心配ばかりかける子やったね。

消毒したり、大きな口を開けて薬を飲ませたりするのだけど、そんな時はお母さんの言うことを聞くお利口さんやった。

 

言うことを聞かない時は本気になって怒ったりもしたけど、本当のお母さんのように甘えてくれたね。

たまに、旅行などで留守にすると『先生たちがいないと、シュウはすごく機嫌が悪いんです〜』・・・と。

そんなシュウと14年近く過ごした時間は、私の心の中に深く深く刻まれています。

楽しい時間を有難う。大好きなシュウへ。

 
2009年9月10日撮影

 

散歩が大好きなシュウを連れて歩くと、マラミュートの持つ

強靭な四肢は頼もしく、坂道を登る時など重宝する。

スタミナがあって、急峻な山の斜面を一気に駆け上るのが得意だったね。

   
   
 
スタッフと        2007年5月27日 撮影
初詣                2010年1月1日 撮影
 
     
いつの頃からか、”何か”ある時には必ずシュウも参加するのがモトコランドの習慣となってしまった。
 

 

     

年に数回の降雪は原産国アラスカの気候が身体を奮い立たせるのか、雪の中を駆け回るシュウの顔は生き生きとして、喜びが顔や身体に現れてくるようだった。

真っ白な雪は、黒と白の被毛を引き立て、まるでモノクロ写真のようになるのが写真的には魅力があり、雪の日は、そんなシュウを撮影するのが大好きだったよ。

そんな時のシュウは、こちらの意図を理解しているかのように動いてくれ、ファインダーを覗きながら胸がワクワクとしたものです。

思わず『ヨーシ!そうや!行け!』と声をかけると、くるりと向きを変えて全力疾走。  『かっこエエゾぞ!!シュウ!』

 
 
 
2010年8月5日 撮影

生涯で病気とは一切無縁だったシュウですが、ある日、山から帰ってきた姿を見てビックリ!

わき腹に大きな裂傷を負っていたが、数針縫うことで事無きを得ました。

お父さんのTシャツを包帯代わりに着せて記念撮影です。

獣医さんに行ったついでに、健康診断を受けたが全て”良好”と診断されたね。 

ちなみに、全盛時のシュウの体重は55キログラム でした。

後ろ足だけで立ち上がると、大人の男性の身長ぐらいかな(?)

     

5歳の夏だったね。ふと見ると、シュウの顔に異変が。 なんと、鉢に刺されてプックリ腫れ上がってるのには驚いたね。

さぞかし痛かっただろうね。でも、膨れた顔が可笑しくて笑ってしまったな。ゴメンな。

 
   
折にふれ「モトコランド奮闘記」で紹介していると、訪ねてこられた方に『アッ!シュウや!』と声をかけてもらえる事も度々で、古くからのお客さんの中には、年老いたシュウに会っておきたいと訪ねてくださる方もありました。
 
 
《シュウの定位置》
 
勝手口の前 (ほとんどをこの場所で過ごす)
お父さんの事務室横 (夏場は、床がコンクリートで涼しい)
お父さんの事務室前の陽だまりで
     

シュウが過ごす場所は、家族やスタッフが行き交うところが安心できるようです。気の向くまま山や森を散策し、眠る時は”お気に入り”の安心できる場所で眠るんだよね。

でも、この勝手口を利用する者は大変なんだよ。いったん寝そべってしまったら

いくら「どいて!」と言っても絶対動こうとしないので、いつの間にか、みんな跨いで通ることが当たり前となってしまった。

   
     
     

モトコランドでは最年長ということもあって、文字通り”ボス”として君臨し、仲間を守るためには身をもって外部の人や犬に向かっていく”男気”があった。

子供の頃から、目を離すと1メートル以上あるフェンスを乗り越えて小型犬の運動場に進入し、みんなと遊んでいたね。

「仲間には優しく、子犬にはより優しくなるシュウ」は、そんな幼少からの生活習慣から身についたのだろうか。

反面、プライドが高く、自分たちの縄張りに近づくものには、歯を剥いて攻撃する荒っぽさがあったのに、子犬達を見かけると、近寄って遊んでやる優しいお兄さんになるんだよ。

子犬達も、自分たちの何十倍もの巨体なのに、怯えることもなく遊んでもらっていたね。

きっと、犬たち同士だけに分かり合えるサインがあって、こんな小さな子犬にも”敵意”が無いことが伝わっているのだろう。

モトコランドで育った子犬達は、外へ出る頃になるとシュウからこんな洗礼を受けることが慣例となっていた。

     

2009年7月12日 撮影

木陰でお母さんに添い寝してもらってます。

 

アラスカ原産のマラミュートには、日本の夏は残酷な暑さだったろうな。

子供の頃から外で自由な生活をしていたので、犬舎(設置はしてあった)も嫌がり、エアコンのある部屋にも入りることを嫌ったね。(束縛されることがイヤだったんだね)

誰が考えたのか、暑さ対策として、首やお腹にアイスノンをタオルで巻きつけてやると嫌がらずに着けていたね。それが毎年の夏スタイルとなったけど、カッコ悪くて人には見せられなかったな。

でも、少しは暑さがましだったようだね?

     
 
(結婚を控え、退職していく錺さんに最後の毛づくろい)
(シャンプー中のシュウ)
 
     
↑ 2012年1月31日 撮影

シュウにとって娘の亜希子の存在は「可愛い妹」やったな。

妊娠中の亜希子をいたわる様に見つめるシュウの目は、「妹」の身体の変化が分かっているかのように、優しかったね。

そして、「妹」に抱かれた新しい生命は、今まで嗅いだ事がなかったミルクの臭いがするので、少し戸惑うシュウだった。

     

年末恒例の「門松つくり」の監督役を務めていたね。足の衰えは隠せなかったけれど、いつもどうり”現場監督”の役割は果たしてくれたお陰で出来栄えも上々だった。

                                                                                            2011年12月22日

     

 

2012年1月5日の13歳の誕生日は、雪景色となった。

身体に纏ったライフジャケットは、自力で立ち上がることが困難になったので、背部の取っ手をもって引っ張り挙げるためだった。

一度立ち上がると、なんとか歩行が出来たので衰えの防止も兼ねて、積極的に歩かせるようにした。

雪の上は、足にも優しいのかゆっくりと感触を確かめるように歩くシュウは、若々しく13歳とは思えなかったが、

「親の欲目」かな?

大型犬の13歳は人間なら93歳と言われているが、やっぱりシュウは若々しくてカッコ良かったよ。

     
     

     

年が明けると足腰の衰えが目立つようになり、少しの介助で普段の生活ができていたものが、日が経つにつれ歩行することにも痛みが伴いだした。

懇意な獣医さんと相談しながら、最善の策をと言うことで痛みを和らげる薬を投与することになる。

ことのほか暑い夏を迎える頃、食欲はあるものの、目に見えて痩せていくのが不憫でならない。

7月の末には、ほぼ寝たきり状態となってしまい”床ずれ”も出来て、朝夕2回、身体を洗うのが日課となり、傷口の消毒と手当てをするようになるが、その身体の軽さには胸が痛む。

”奇跡”と思いながら9月を迎えたが、シュウの強靭な体力を持ってしても9月8日には、食べ物も口に出来ないようになり、意識が混濁しはじめた。

不思議だなと今も思うのは、毎日のシュウの介護を負担と思わなかった事。

プライドの高いシュウが、身体のどの部分を触っても嫌がらず、お父さん、お母さんにされるがままに身を任せて、安心しきった表情になるのを見ていると、むしろこちらが癒されていることに気づいた。

 
   

                                                9月8日(土)

大阪の牛久保様ご夫妻がポメラニアンの「まろ&めろ」を連れて訪ねてこられ、そんなシュウに会って貰いました。

ご夫妻は揃って大の愛犬家で、”まるとめろ”を目に入れても痛くないほどの可愛がり様です。

シュウに声をかけていただきありがとう御座いました。

   

 

眠れぬ夜を過ごしての早朝、パッチリと目を開けて、確かな反応です。

『馬鹿やろう!脅かしやがって・・・』

その後何度も様子を見に行くが、さほど変化も無し。

11時50分。

枕元に座って眠るシュウを見ていると、静かに目を開きこちらを

見てくれた。頭を撫でてやると、ゆっくりと目を閉じて眠りに入ったように見えたが、お腹に目をやると動きが鈍くなっていく。

急いで、部屋にいるお母さんを呼び、チーフや亜希子、スタッフにも。

今日は、全員が出勤の日でした。

9月9日 午前11時50分 永久の眠りに入りました。

覚悟はしていたつもりだったが、その場になってみると頭の中は真っ白になってしまった。

涙でにじむ目で見たシュウは、とても穏やかに眠ってくれていたように見えたよ。

お父さんの側には、いつもシュウがいたね。それも、お父さんの行くところを先回りして行ったね。

朝起きると朝刊を取りに行くのが一日の始まり。

門扉を開けると真っ先に飛び出して、新聞の入ったポストへ先回りして『ココだよ!』と鼻先で指すシュウ。

毎日の関わりの中で、お父さんのすることが全部解っていたんだ。

だから、先に行ってお父さんが来るのを待つようになったんだね。

シャクに触るから、そんなシュウに意地悪して反対の方へ行ったりしてやることもあったね。

気が付いたシュウの恨めしそうな顔を見て笑ってやったなッ。

あの時こと 意地悪してゴメンな。

たくさんの楽しい時間を造ってくれて有難う。たくさんの思い出を残してくれて有難う。

奇しくも、9月9日はお父さんの誕生日。

信じがたいことですが、いつも側にいた”お父さん”の誕生日に合わせたように逝ったシュウ。

昭和19年9月9日がお父さんの誕生日です。

そして、シュウは西暦の1999年1月5日が誕生日です。1999・・・・と並ぶ数字が、お父さんとシュウにあったのも偶然・・だよね。

いつも先回りするシュウだったから、今度も先回りして天国で待っているんだな。

しばらくは、シュウの思い出話しを肴に飲む機会が増えそうや。

そのうち行くからまた会おうなシュウ。

     
     
     

9月10日 家族で送ってきました。

     
   
 

心のこもった励ましのメールや電報、お花を頂きました。

皆様のご厚情が、なによりの励ましとなりました。

心より御礼申し上げます。

 

虹の橋の向こうへ行ってしまったシュウ

いえ、シュウはやっぱりモトコランドにいます

『この園で なかまと ともなり』

 

 

 

《シュウの子供達です》
こんな可愛い子が誕生しました
↑ 中央で仰向けに寝そべっているのが母親の「ソフィ」
 
↑我が子を心配そうに見守る”父親”のシュウです

シュウの子供が見てみたいと家族みんなが願い、正樹と亜希子がカナダへと飛び、ブリーダーからシュウの

花嫁「ソフィ」を譲ってもらってもらう事になる。

そして、2004年11月に待望の赤ちゃん誕生しました。スタッフも全員メロメロになるほど可愛い子供達だったな。

その中から1頭の女の子が、ソフィを譲っていただいたブリーダーさんが『譲ってほしい!』とのご要望で、

カナダへ”輸出”し、今も元気に暮らしています。

   
     
2006年11月の大型犬のイベントには、シュウの子供達がたくさん参加してくれました。

     
全国各地でシュウの子供達が暮らしていますが、昨年の11月に「里帰り」してくれた子と親子の対面をすることができたのも良い思い出になるね。